脳機能を活性化する幻のキノコ
ヤマブシタケ(Hericium erinaceus)は、サンゴハリタケ科のキノコで、日本を含むアジア地域やヨーロッパに自生している、食用や漢方薬としても用いられるキノコの一種です。
特に、抗酸化作用や免疫力を高める効果があるとされ、健康食品として人気があり、海外では古くから高級食材として重宝され、「幻のキノコ」とも呼ばれています。
ヤマブシタケだけの特別な成分
ヤマブシタケには「ヘリセノン」と「エリナシン」という有効成分が含まれています。
キノコにはポリフェノールやアミノ酸など数多くの成分が含まれていますが、「ヘリセノン」と「エリナシン」は、ヤマブシタケだけに含まれている「特別な成分」です。
この二つの成分には、「神経成長因子NGF(Nerve Growth Factor)」に栄養を与え、合成を促進させる効果があります。
「NGF」とは、脳の複雑なネットワークを形成している「ニューロン(神経細胞)」の生存、成長、分化を促進するタンパク質で、ニューロンの「栄養剤」のような存在です。
NGFが脳を活性化
「NGF」は、主にニューロンの「生存」と「成長」をサポートする働きがあります。
ニューロンは、成長し伸びることで、他のニューロンとの繋がりが生まれます。
この繋がりが、人間の脳の複雑なネットワークを形成し、情報伝達(記憶・学習)がスムーズに行われるのです。
ヤマブシタケに含まれる「ヘリセノン」と「エリナシン」が、ニューロンの「栄養剤」である「NGF」の合成を促進させることで脳の活性化につながり、記憶力、学習能力、集中力など「脳機能の向上」が期待されます。
確かな効果で高まる関心
実際、軽度認知障患者を対象とした研究で、ヤマブシタケを継続的に摂取した結果、記憶力スコアが有意に向上したことが報告されており、認知機能の改善に効果的であることが実証されました。
このことから「認知症の特効薬」としても注目されており、さらなる研究が進められています。
さらにヤマブシタケには「エルゴチオネイン」という強力な抗酸化作用を持った「天然のアミノ酸」も豊富に含まれており、ニューロンを保護し生存率を向上させる働きがあります。
このようにヤマブシタケは、「ヘリセノン」と「エリナシン」による「NGF(神経成長因子)」の合成促進、「エルゴチオネイン」によるニューロンの保護など、脳のサポートに特化した特別な成分が豊富に含まれており、脳機能の改善だけでなく活性化にも効果的と言えます。
これらのことから高齢者だけでなく、成長期や受験を控えた子供たちのサポートにも欠かすことのできない重要な「ブレインフード」の一つと言えるでしょう。