知恵の草「ブラフミー」
インドや東南アジアの湿地帯に生育する多年草、バコパ・モニエラ(Bacopa monnieri)は、古代から「知恵の草」として知られ、アーユルヴェーダ医学で3,000年以上もの間、伝統的な脳の強壮剤として使用されてきたハーブです。
別名「ブラフミー(Brahmi)」とも呼ばれ、それは智慧と創造性の象徴である神ブラフマーに由来し、その名にふさわしい効果が現代でも注目されています。
バコパ・モニエラが注目される理由は、脳に直接働きかける能力を持つ数少ない天然成分の一つであることです。
脳には有害物や不要物が脳内に入り込まないよう「血液脳関門」と呼ばれるセキュリティーが存在するのですが、バコパ・モニエラの特有成分であり主要成分である「バコサイド」は、それを通過することができる限られた天然のヌートロピック成分なのです。
「ヌートロピック(Nootropics)(*1)」とは脳の働きや能力を向上させ、記憶力などの認知機能を強化するとされる物質(素材/成分)の総称です。
バコパ・モニエラは、その効果が研究で示唆されている成分の一つで、欧米ではヌートロピック製品の主要成分として採用率がトップ3に入るほど支持されています。
*1
「向知性薬」や「認知増強剤」と訳されることがありますが、「薬」ではありません。
天然の「ヌートロピック」が脳機能を向上
最新の研究により、「バコサイド」が記憶や認知に関わる主要な神経伝達物質「アセチルコリン(*2)」の分解を抑制する作用があることが判明しました。
これにより脳内のアセチルコリン量が維持・増加され、「情報の伝達」と「記憶の形成」が効率的に行われます。
さらに「バコサイド」には、記憶の入り口である「脳の海馬」に作用し、「ニューロン新生」を促進することもわかっています。
ニューロン新生とは、ニューロン(神経細胞)の前駆細胞(神経幹細胞)が分裂し、新しいニューロンが生まれる「現象」を指します。
ヒトは五感から得た情報を、まずは短期記憶として一時的に海馬に保存しますが、その後、海馬から伸びたニューロンがシナプス伝達(神経伝達物質の受け渡し)を行い、繋がりを形成することで、脳内に複雑なネットワーク(神経回路)が構築されていき、最終的に情報は脳の様々な場所に長期記憶として保存されるのです。
脳のネットワークを構築する「ニューロン」の増加促進、神経伝達物質「アセチルコリン」の維持・増加、これらの研究結果からもバコパ・モニエラが「記憶力」や「学習能力」を含む脳機能を向上させる可能性は非常に高く、子供たちの脳の成長にも重要な成分だと言えます。
*2
アセチルコリンは、記憶や学習などの認知機能だけでなく、集中力にも深い関りがあり、アセチルコリン量が低下すると記憶力・学習能力の低下だけでなく、集中力・注意力も低下することがわかっています。
「東京大学」がニューロン増加のメカニズムを解明
「生体脳ではニューロン(神経細胞)は新しく生まれることはなく、決して再生することもない」、それが脳の常識だと信じられてきましたが、脳科学の進歩によりこの常識は覆され、「成人した脳(海馬)でも新しくニューロンが生み出される」ことが明らかになりました。
また、学習によって「新生ニューロン(*3)」の数が増加し、成長や生存が促進されることが報告されてきましたが、この仕組みについては不明でした。
そしてついに「東京大学」の研究チームが、この「学ぶほど頭がよくなる仕組み」を発見したのです。
学習や仕事、瞑想時などの深い集中状態と、睡眠中によく見られる特定の脳波である「シータ波(脳波)」が、海馬に伝わるとニューロンの前駆細胞(神経幹細胞)が刺激され、分化が促進されることを発見し、最終的には新生ニューロンの数が増加することも証明しました。
さらには、脳内のGABA(γ-アミノ酪酸)濃度を高めることで新生ニューロンの数が増加することも突き止めたのです。
東京大学がこのニューロン新生のメカニズムを解明したことにより、シナプス(神経回路)の強化・再生の研究が進展し、子供の記憶学習やアルツハイマー病・認知症の治療法、新薬開発などに幅広く役立っています。
*3
ニューロン新生は、ニューロンの「前駆細胞(神経幹細胞)」が分裂し、 新しいニューロンが生まれる「現象」を指しますが、「新生ニューロン」は新しく生まれたニューロンを指します。
集中できない子供たちにも効果的
最近では、パソコンやスマートフォン、インターネットの普及により、便利さが進んだ反面、「自分で考える機会」が著しく減ってしまったことにより、脳の成長に悪影響を与え、国全体で子供たちの集中力と学力が低下していると専門家が指摘しています。
また、発達障害の一つである「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」と診断される子供が増えており、児童全体の5〜10%程度が、この障害を持っている可能性があるとされています。
バコパ・モニエラは、落ち着きのなさ、注意力の欠如、衝動性といった「ADHD」の傾向を持つ子供たちに対して、「有意な改善が示された」との試験報告もあり、日本でも脳に効果的な機能性表示成分として認められたことから、大注目されています。
相乗効果で潜在能力を最大限に引き出す
ニューロンは記憶や学習など、脳の活動の全てに関わる重要な存在であり、新しく生まれるニューロンの数が、脳の成長や能力を大きく左右すると言えます。
当社「intelligence」には、血液脳関門を通過しGABA産生を促進する「テアニン」を豊富に配合していることから、バコパとの相乗効果を生み、より効率的に「ニューロン新生」を促進することが期待されます。
「バコパ・モニエラ」の確かな効果は、成長期の子供たちのサポートや受験対策はもちろん、脳力を高めたいビジネスパーソンにも大きな力となるでしょう。
この天然ハーブの力で、潜在能力を最大限に引き出し、一歩先のステージへ進みましょう。