中国2000年の歴史的植物
高麗人参は、中国北東部から朝鮮半島を原産地とするウコギ科の多年草です。
中国では2000年以上も昔から代表的な上薬とされ、その効能については「命を補う薬」として言い伝えられているほか、中国最古の薬物書「神農本草経」にも万能薬として記されています。
高麗人参には、唯一無二の成分であるジンセノサイド(別名:ジンセノシド、ギンセノシド)が含まれており、身体の活動と休息のバランスを整える効果があります。
特別なサポニン
ジンセノサイドとは生薬の有効成分の一つとして知られる「サポニン(配糖体)」の一種で、他のサポニンと比較して最も効能が優れていることから、高麗人参に含まれるサポニンにのみ特別に「ジンセノサイド」という名前が付けられました。
また、高麗人参には、脳(中枢神経)に作用して活力を生み出す「PT系」のジンセノサイドと、気持ちを静める「PD系」のジンセノサイドが含まれています。
これら2つの相反する働きが相乗的に作用し、必要に応じて「活動」と「休息」を正しく切り替えることができるのです。
摂取の重要性と有効活用
私たちの身体は、脳から自律神経の指令によって血行・血流が制御され、必要に応じて活動と休息が切り替わっています。
自律神経が正常に切り替わることで、脳機能や心身のバランス、免疫力が維持されているのです。
しかし、自律神経が乱れると、学力や集中力の低下、体力の低下、不眠、情緒不安定などの症状や、風邪などの病気を引き起こしやすくなります。
現代社会では、学生から社会人までストレスや夜更かし、徹夜などの睡眠不足が多く、自律神経の乱れによる体調不良が増加しています。
このため、テストや受験、面接、舞台本番などの重要な場面で体調不良になることがあるのです。
学歴競争が激しい中国と韓国では、学生たちの間で高麗人参を受験シーズンに摂取することが一般的になっています。
高麗人参には、脳機能や免疫力を高める効果があるとされており、万全な状態で大事な場面に臨むためには欠かせない成分なのです。
習慣化の重要性
「高麗人参」と言えば昔から漢方薬に用いられ、高齢者のイメージが強いものでしたが、現在では、高麗人参はエナジードリンクの定番成分としても身近な存在となりました。
しかし、エナジードリンクでの高麗人参の摂取は、カフェインの興奮作用によって高麗人参の効果が妨げられ、効果がほとんど発揮されなくなってしまいます。
さらに、過剰な飲用や常用はカフェイン中毒による身体の不調や睡眠障害を引き起こす可能性があり、悪影響を及ぼすことがあります。
高麗人参は、脳のバランスを整える作用を持ち、正しい摂取によってその効果を十分に発揮することができます。
一方、学力が高い日本においては、学歴社会という言葉に馴染みがなく、ストレス社会という言葉がよく用いられています。
そのため、精神不安や不眠障害が増加し、精神や睡眠に関連する健康問題が増加しているのです。
精神や睡眠の問題は、脳機能の低下や健康悪化を招き、記憶障害や認知症などの障害を引き起こす原因となります。
そのため、日本人全体の学力低下を懸念する声もあり、そこで、高麗人参はこれらの問題を解決するための鍵となる可能性を秘めているのです。
日本人は高麗人参の重要性を認識し、漢方薬ではなく、年齢や性別を問わず、誰でも気軽に取り入れることができるサプリメントで、習慣として取り入れるべきなのです。